コンスタントに視聴率20%をキープする月曜9時CX枠のドラマ、今夏のクールでは、
竹野内豊がTVCMディレクター役をしているが、その仕事ぶりがなかなかベタで面白い。
(ところで相手役の広末の声、あれはやはり私生活の荒みなのか。妙にリアル。)
実は私も同じ広告業界でプランナーをしている。CFではなく、セールスプロモーション。
販売促進に関した企画がメインで、その領域はいろいろあるのだが、プレゼントキャンペーンなどは
端的でわかりやすいと思う。
古くは、ぺプ○を飲んでハワイに行こうとか、○ザールでござーるとか、○スジャン当たるとか、
○多田ヒカルライブにご招待とか、要は消費者を動機づけや刺激づけ、そういう類のもの。
当然、それを告知するTVや新聞広告というのもあるわけで。
先日、ポストに投げ込みチラシが入っていた。なんのことはない、近所にできる新築分譲マンション
のチラシ。
ぶっとんだのは、なんと、モデルルームに来場すればもれなくカブトムシプレゼント!。
30代ファミリー層をターゲットに、モデルルームへの来店を促進するための誘引施策、
かなりベタベタだが、この夏という季節ならではのタイムリーで味のある企画だ。
ま、欲をいえば、私などはミヤマクワガタとか、ノコギリクワガタオス大型!くらいの力がほしいものだが、
都会育ちのパパの心にはこれで十分刺さるだろう。
仕事がら、どうも企業イメージとか、ブランドイメージとか、広告コピーとのリンケージとか、
結構こむずかしく考える要素が多いのだが、四の五の言わせず、行ってみようかなという気にさせる、
それはセールスプロモーションの原点である。男心をくすぐるカブトムシ企画、いい!!
アオウオはタニシが好き、だから寄せ餌にタニシを撒くというのも、ベタな話だ。
ソウギョは草を食う、だから草を倒しておいて寄せて釣る。
だがこれは口に針をかけるすべての釣りの基本である。
かつてブラックバスを相手のルアーに私は相当ハマった。ヒットとかバイトとか
ゲームとかタクティクスとかカタカナ文字で小難しくしているが、実は突き詰めると、
そういう生きたモノを食う魚を釣っているだけのことである。
ま、それはそれで面白いのだが。
歌舞伎町にいつも泥レスとかやってる、主として男性ビジネスマンをターゲットにした、
夏季「企画型」ビアガーデンがあって、今年は小林ひとみプロデュース、
本人も定期的に出演しているというが、これもある世代には、ひとしおのベタ。
やはり、単純でわかりやすい、ベタがいい。特にこんな暑い夏は。
2001.8.23