2010年
5月14日(金)江戸川・柴又・矢切渡し上手にて 小岩FFC副会長 岡田時夫さん152cm |
五月晴れ、新緑の葛飾柴又、昼下がり。
アタリと同時に沈床の杭に噛まれた糸を
再び沖へ走らせる、熟達の竿さばき。
容赦なく襲うトルクと重量をねじふせた、極真空手家の豪腕。
「一所」懸命。執念の一発。
「75歳までアオ釣り」をめざし、日夜、足腰の鍛錬も絶やさない。
団塊世代の岡田さんのアオウオに費やす時間とエネルギーは、
企業戦士時代のそれを越えるのではと想像する。
三人かがりで陸揚げしたという、このグラマラスな巨体の重さも、
想像を絶する有形無形の投資から比すれば、まだまだ軽い。
一体、何がそこまでさせるのか。
だが、もし近道があるなら、ここまで人を熱くさせないだろう。
その日焼けも、装束もバイクも、生活そのものがバトル仕様、
ほぼ毎日がアオウオのため。
旧来のシニア像、悠々自適のイメージとはほど遠いが、
リタイヤ後の新しいスタイルの理想像が、そこにある。
そして、そして、ここは東京だ。
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