朝日新聞社東京東部支局発、当ホームページから構成された新聞記事です。サイトではおなじみの写真ですが、大きな扱いをしていただき、やじうまワイド等でも取り上げられたようです。会社でも堂々と広げられる媒体で、私のライフワークであるアオウオの市民権獲得にまた1歩進むことができました。なお、この日の青魚倶楽部へのアクセス数は620を記録しました。
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体長1.6メートル。釣った人自身が、「(自分の)妻よりも大きい」と驚いた=小岩FFC提供
ここは南米のアマゾン川ではない。東京の東外れを流れる江戸川。「幻の巨大魚」と言われるアオウオ(青魚)が釣りファンを魅了している。淡水魚としては日本で最大級のコイ科の魚で、成人の女性ほどの大物が釣り上げられることもある。釣り人たちは「今年こそ2メートル級の超大物を」と大きな夢を描いている。
「大男も引きずる牛の如(ごと)き強力。目を疑う圧倒的な巨体。地元でもその存在を知る人は多くない。夢を信じる者だけが出会える感動の現実」
江戸川区小岩地区に事務局を置く「小岩FFC(フィッシング・ファン・クラブ)」のメンバーが作るホームページに5日、こんな記事が掲示された。釣り雑誌も先月、アオウオの生態などを紹介した。アオウオは、ここ数年、釣り愛好家に「熱狂的なブーム」を呼んでいるという。
小岩FFCは会員数27人で、江戸川を舞台にコイなど淡水魚のスポーツフィッシングを楽しんでいる。メンバーを引きつけるのはやはりアオウオだ。1.6メートル級の大物は重さ約50キロもあり、1時間ぐらい格闘しながら捕獲することもあるという。
メンバーの1人、茂木薫さん(35)は「江戸川には僕の身長171センチを超える大物も潜んでいるはずだ。現実離れした大きさです」とアオウオの魅力を話す。3月下旬の大潮の日が大物釣りの特異日らしい。だが河川での生息率は0.02%という。魚が1万匹いるうち、2匹ぐらいしかいない計算だ。
体の色は青黒い。成長が早く、戦時中、食糧増産のためレンギョなどに混じって中国大陸から持ち込まれた。全国の河川に放流されたが、利根川水系や霞ケ浦などだけで自然繁殖した。中国の河川と似て、ゆったりとした流れが産卵や生息に適していたらしい。
コイ釣りの場合は1メートルが大物の目標とされるが、アオウオは1.4メートルを超えてようやく大物の部類に入るという。アオウオ釣りの方法が研究され、10年ほど前から「狙えば釣れる魚」となった。
中国大陸では2メートルのものもいるといわれ、日本では利根川で約1.8メートルの大物が釣られたという情報がある。
釣り歴25年というあるベテラン釣り師も、最大は163センチ。食べるためではなく、釣って写真や魚拓を取ることが目標で、生きたまま逃がすという。「釣るたびに体の大きさに体が震えます。魔性の魚ですね」と話している。