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知名度では四大魚中ナンバーワン。 草を食む不思議なベジタリアン。 忍者のように岸辺に忍び寄り、 葦をむさぼる大食漢。 剛竿を引き倒すビッグファイター。 そして狡猾なゲームフィッシュ。 これまた淡水大魚ファンのよき好敵手。 |
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【ソウギョとは】 |
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コイ目 コイ科 ソウギョ亜科 ソウギョ属 【学名】 Ctenopharyngodon idella 【和名】 ソウギョ(草魚) 【中国名】草魚 【英名】Grass Carp(グラスカープ) 利根川水系だけで天然繁殖している中国四大家魚のひとつで 昭和30年代には埼玉水産試験場が人工受精に成功、種苗生産が行われ その体形、ウロコの色ともややコイに似るが、ヒゲはない。
また、コイの伸縮する軟らかい口先とは対照的に、 暖期のソウギョは、草をたらふく食べているせいか、 ただ、岸辺に豊富に草があるのは4〜9月。 成長は早く、4〜5年で1メートルを超える。
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【その特異な習性】 |
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中〜底層を回遊し 江戸川では、草が萌え、川べりのアシが背丈ほどに伸びる5月頃から 観察経験では、特にアシの茂るエサ場を エサの食べ方はその巨体に似合わず実に繊細でスムーズ。 夜の岸辺でガサガサ、ブチッと水辺で音が聞こえるのは 私たちのクラブでは、アシの葉で釣る草針釣りが主流。
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【草の葉で釣るゲームフィッシングの魅力】 |
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イモやパンのブッコミによるコイ釣りの外道で釣れることもあるが、 習性を利用し、アシの葉で釣る「草針釣り」に大きな醍醐味がある。 川辺にある草の葉を針にかけるというだけでも 特にその草針を水面に浮かせる「浮かせ釣り」は究極。 外道は絶対に来ないし、 ただ、この釣りの様子をはじめて見た人は確実に驚く。 夕涼みを兼ねて釣る夏の夜釣りはまた格別。 しかし、背びれがでるほどの浅場に来ている大魚の警戒心は半端ではない。 巨体の強引さだけではなく、
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【草針浮かせ釣りの具体的技法】 |
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わが小岩FFCの呑口元会長は10数年前に確立したこの釣法で コンスタントに年間50本以上を釣り上げた。 以下は直伝のエッセンスを紹介する。
草針の釣法はいろいろあるが、これは、極めてダイレクトな釣趣が味わえる。
●竿は1〜2本用意。アオウオほどのヘビーなものは不要だが、それなりの大魚を相手なので ●基本的に上げ〜満潮時の釣り方。 ●ポイントは岸辺にアシの茂っている場所。 水面を向いたアシの葉先を見て、
こちらから水辺に倒してやることで、ソウギョが楽に食べられるようにしてやる。 回遊してきたソウギョはこのエサを一心不乱に食べ始める。 エサに夢中にさせることで警戒心をゆるめさせるのがポイント。
危険を覚悟で浅場に寄るソウギョは非常に警戒心が強いので、 Bアタリは、ほとんどの場合、静かに葉をくわえ、沖のほうへもっていく。竿先をよくみていると、 岸でかけたソウギョのダッシュは相当なもの。
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【スレる理由とその対処】 |
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はじめてのこの釣りを行うポイントやシーズン当初はほとんど食い込むが、 同じ場所で数匹釣ると、学習してスレてくる。 アタリがきても針の寸前でかみ切られるということが何回もつづいて、 頭を捻ることになる。 これをどうクリアーしていくかが、この釣りのおもしろさなので、 ●数匹でテリトリー。 →1ヶ所である程度釣ったら、ポイントを替えてみることも大切。 ●固い唇の敏感さ。 →いかに金属の針を感じさせないように葉に刺すか。 |
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最後に:キャッチアンドリリースの徹底を |
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ハクレンとならび、淡水大魚のエントリーにも狙いやすい魚である。 勝負の早さもダントツで、アオウオのような超大物相手の 竿さばきのトレーニングにも格好。 ただ、絶好のポイントとなるアシ原も、江戸川においては現在、護岸工事等で減少傾向にある。 せめて釣り上げたソウギョを殺さない限りは魚の減少は押さえられる。 *このページの監修は小岩FFCの創設者 呑口(のみぐち) 仁氏です。 同氏は30年以上のベテラン石鯛師でもあり、 江戸川のフィールド観察からこの釣法を開発されたソウギョ釣りの第一人者です。 |
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